Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

18年冬の東北 1 栃尾又温泉「自在館」

昨年は海外旅行にかまけて(?)国内の温泉にあまり行かなかったので、今年初めての大人の休日パスでまたまた東北へ。

2018年1月19日から22日 新潟・山形の旅

今回の旅の出発はゆっくり、11時40分発の上越新幹線で。

お昼の出発となれば当然駅弁は必須。
 駅弁屋祭で今回は珍しく西日本の駅弁、西宮の「えべっさん鯛めし」1100円にしてみたが、鯛のそぼろも切り身もおいしく、ちょっと甘い青菜の煮物もイクラもいいアクセントになっていて、これは当たり。

これを食べていたら1時間半でもう目的地の浦佐に到着。
改札の前には宿のお迎えが待っていてくれて、他のお客さん7人と一緒にすぐにバスで出発。

 各座席の前には親切にも手書きの地図が用意されていて、宿までは23キロ。
 
まわりの景色は雪で真っ白、道路脇では除雪作業をしているが、これでも前の週の雪をだいぶ片づけたところとか。
ちなみにビー玉に映したような画面は今回持参した新しいカメラについている機能。これは面白いのだが、試運転の画像はぶれたものが多くて、見苦しい写真が続くことをお許し願いたい。

30分ほどで到着したのは栃尾又温泉。
 
ここには3軒の旅館が隣り合って建っているが、今回の宿泊は一番大きな「自在館」さん。
 玄関を入るとすぐに荷物を部屋に運んでくれて、その間に「秘湯を守る会」の提灯の掛かった囲炉裏端でそば茶をいただきながらチェックイン。
 
作務衣やお風呂用の籠は売店の横の棚から自分でピックアップ、部屋で食べるお菓子やお茶も好きなものを持って行ってください、と合理的なシステム。
この宿はいかに少ない人数でサービスを提供するかを工夫しているようで、宿の規模と宿泊費を考えると決して悪いことではないと思う。

今回お願いしたのは連れがいるので本館のトイレ付のお部屋。
 8畳間にはすでに布団が敷かれ、石油ストーブにこたつがうれしい。
 
角部屋の片方の窓からは目の前に薬師堂、その向こうにわずかに見えるコンクリートの建物が「うえの湯」と言うお風呂、左手に見えるのは大正時代に建てられたと言う旧館。
もう片方の窓の下には「したの湯」の屋根が見える。

お茶を一杯いただいたら早速お風呂へ。
 
なにしろここはロビーの大きな張り紙や、部屋の小冊子にも細かく書かれている通り、ラジウム温泉の霊泉なのだ。
このお宿、いたるところに張り紙があるのだが、すべて手書きでかわいい絵が付いていたりするので、わずらわしいよりはほほえましい。

目玉は大浴場なのだが、洗い場があまりないと聞いたのでまずは3ヶ所ある貸切風呂の一つへ。
 
エレベーターの向かいにある予約表に名前を書き込み、鍵を持ってお風呂場へ。

向かい合ったたぬきとうさぎのうち、うさぎの方に入ってみると
 
脱衣場は広々、お風呂は小さめだが二人で入るには十分な大きさ。
お湯は無色透明でにおいもなく、ぬるい源泉がここでは42℃に加温されているのですぐに暖まる。

ところで今回はカメラの他にもう一つ新兵器を持参。
 この温度計で湯温はばっちり正確。
ちなみにこのラッコちゃんはどなたかの温泉ブログで拝見して真似してみたのだが、何かと役に立ってくれた。

うさぎの湯のついでには空いていた隣のたぬきの湯も覗いてみたが、こちらの方が洗い場も浴槽もちょっと大きい。
 
どちらも窓を開けてはいけないそうだ

清潔になった所で大浴場へ。
栃尾又の3つの旅館は3ヶ所の大浴場を共有していて、本日は「したの湯」と「うえの湯」が女性用。
 そこでまずは「したの湯」へ。
矢印に従って進んでいくと
  
階段が下へ下へ、全部で62段あるとか。
 
途中の窓からは下に川、上に本館の建物が見える。
 ようやくたどりついたこの先に簡素な脱衣場。
そして木の壁と岩で囲まれた浴室。
 写真はHPから
手前の一人がやっと入れるほどの浴槽は加温された上がり湯、その向こうが地下からの源泉そのままで34℃のぬる~い主浴槽。
思ったよりも小さな浴室だが、10人ほどは余裕で入れる。
真ん中の岩から35℃の源泉が絶えず注がれて澄んだお湯は新鮮そのもの、浴室に漢方の様なにおいがしていたのは木の壁の匂いだろうか。

このぬるいお湯にあごまでどっぷり浸かり、誰もが無言でじっと瞑目する。
照明はお湯の出る岩だけを上から照らし、天井からは時々水滴が落ちてお湯に模様を作る。聞こえるのはお湯が流れる音だけでまるで座禅をしているよう。目を閉じるとうとうとしてしまう。
  
じっとしていると体の周囲に自分の体温の薄い層ができるのを感じる。
しかしこの時期では34℃はさすがにちょっと冷たくて、時々加温槽で温まりながら1時間。
出ても寒さを感じないのが霊泉のパワーか、他の温泉とはまったく違う浴感が実に新鮮。

のんびりしているうちに6時になって、1階の食堂で夕食。
これから宿の食事が続くので、この宿では湯治食をお願いしておいたところ
 
メニューはサバの煮つけやナスの味噌炒め、巾着卵にポテトサラダとおうちのご飯のようでほどがいい。

寝る前にはもう一風呂、と今度は「うえの湯」へ。
 
今度は本館2階の渡り廊下を通って旧館に入り
  
長い廊下を通って下に降りると
 
雪よけの屋根の掛かった通路の先に思いがけず新しくてきれいな浴場が現れてちょっと驚く。
手前の赤いのれんが「うえの湯」、その先の青いのれんが最近できたと言う「おくの湯」。

 「うえの湯」の写真もHPからお借りしたが、こちらも34℃の主浴槽に小さな加温槽がある造りは「したの湯」と同じ。ただし洗い場はずっと広くてカランも3つあり、浴槽も少し大きい。
浴槽は青いタイルで全体に明るいのだが、どうも明るすぎて「したの湯」のように瞑想気分にはならない。
そしてなによりもお湯の鮮度が違う。上と下でこんなに鮮度が違うものかと驚いたが、あるいは夜遅くに入ってお湯がなまっていたせいかもしれない。
いずれにしろお湯の鮮度のありがたさを改めて実感。

朝には男女が入れ替わって、こちらは「おくの湯」。
 写真はHPから
一番新しいこちらは「うえの湯」よりもまた少し大きいが、浴槽の縁に岩を使い、壁や天井にはダークな木を使って落ち着いた雰囲気。
あるいは「うえの湯」の反省からこうしたのか、こちらの方が「したの湯」の雰囲気に近くてずっといい。

待ちかねた朝食は8時から。
 
サラダや卵、大粒のラジウム納豆などはセルフ方式。
食後のコーヒーも飲み放題で、それ以上に冷やした源泉がまろやかでとてもおいしい。

これで今回の宿泊費は一人13,590円。
食堂には一人旅の人たちが6人ほどいたし、ここは疲れた時に連泊して湯治をするのが良さそうだ。


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