ひと月ちょっと前、ヒョウちゃんが台北の胡椒餅をブログに上げていて、それを見たら無性に台湾に行きたくなった。
そこで航空券をチェックすると、キャンペーン対象でないとLCCはそれほど安くなくて、キャセイがほぼ同じ値段。
ということで久しぶりにキャセイ航空に乗ることになった。
成田から香港へは一日6本も飛んでいて、そのうちの一本が台北経由。1時間前には香港直行便もあるので、ラウンジからは2機が並んでいる姿も見える。
機材はB777-300で9割ほどの搭乗率だが、中央の4席並びを選ぶと中2席は空いていてゆっくりできた。
台北までは4時間弱の飛行時間。
が、こんな短時間の時に限って見たい映画が結構ある。そこで飛び立つ前から見始めたのが
Conclave 「教皇選挙」
コンクラーベとは日本語タイトルの通り、ローマ教皇が亡くなった後に行われる後継者選出のための選挙のこと。
昔はシスティナ礼拝堂に選挙権のある枢機卿を文字通り閉じ込めたそうで、そうしないと様々な思惑やらなんやらでなかなか意見がまとまらず、いつまでも新教皇が決まらずに混乱したためとか。劣悪な環境でプレッシャーをかけ、次第に食事も貧しくしたと何かで読んだような記憶もある。
今ではさすがに礼拝堂に閉じ込めることはせず、宿舎からバスで移動したり、宿舎内の食事などの世話はシスターたち女性が担っていたり、へえ、と思うことがいっぱい。
が、派閥やらなんやらでもめるのは現代も変わらず、有力候補者を落とすために陰謀を巡らす枢機卿がいたり、暴かれる秘密が聖職者にあるまじき行為だったりというのが映画の内容。
地味な内容ではあるが選挙全体の責任者役が主演であるレイフ・ファインズ、有力候補がジョン・リスゴーとスタンリー・トゥッチ、シスターのまとめ役はイザベラ・ロッセリーニと出演者が豪華。
120人もの枢機卿たちが緋色の僧衣で動き回る絵が美しく、ラスト近く、教皇選挙を戦争と呼ぶ枢機卿たちの思考がいかに狭く、コップの中の嵐に過ぎないかを指摘した者が選出されるのもいい。実際にこんな人が教皇になったらいいと思うが。
それにしても現教皇フランシスコはすでに88歳でつい最近も入院したばかり。
このタイミングでこういう映画、不敬にあたらないのか、大胆だ。
そんな映画を見ながらいただいたのがこちらの機内食。
野菜に隠れて見えない豚肉と鴨の燻製がおいしく、デザートのハーゲンダッツがマンゴーシャーベットなのもポイント高し。やっぱりLCCとはちょっと違うかな。
そして帰路、空港カウンターに行くと「今日の便はすごく混んでますのでアップグレードさせていただきます」と嬉しいお言葉。
ビジネスクラスと言えども短距離線なのでこんなもんだが、レッグレストがあるだけでもずっと楽。
帰路はわずか2時間半の飛行時間。
なのですぐに食事の注文取りが来て、出発1時間で出てきた食事がこちら。

お蕎麦の隣は珍しい茶わん蒸し。メインに洋食の魚を頼んだらオヒョウはほんの小さな一切れでほぼパスタ。
食器は立派だけれど、内容的にはエコノミーと大差なくて、これにはがっかり。
食後にチーズとフルーツ、アイスクリームがある所が違うが、そんなには食べられないとフルーツだけいただく。
帰路の飛行時間が短いのはわかっていたので、往路に半分見て残りを帰路に見たのはこちら。
Maria
アンジェリーナ・ジョリーがマリア・カラスを演じるというのでちょっと期待していたもの。
冒頭、いきなりマリアが床に倒れて死んでいて、その一週間前にさかのぼって本人の妄想と回想が始まるという構成。
自分はオペラにはまったくの無知ながら、それでもオナシスとの関係などは知っているのでわかりづらいことはなかったが、知らなかったら混乱するかもしれない。知っていて当然という前提の脚本だろうか。
回想場面にマリアとお姉さんがギリシャを占領していたドイツ軍将校に体を売る場面があったのでネット検索をしてみると、実際戦時中に母親がそうさせていたという記述があって、ネットに出てくる要約されたマリアの生涯の方がこの映画よりもずっとドラマティックで興味深い。マリア・カラスは家族など人間関係にまったく恵まれなかった人らしい。家族にも夫にも愛人にも裏切られた人生、そう思って映画を振り返ればそれらしい部分があるがちゃんと伝わっていない。
アンジェリーナ・ジョリーがこの役をやりたがった理由はわかる気がする。本人、声楽のレッスンまで受けて、全盛期の声はさすがにカラスの録音だが、最晩年の声が出なくなったところはジョリーの声だとか。
しかしこのマリアは完全にアンジェリーナ。似ているとかいないとかではなく、アンジェリーナ・ジョリー以外の何者にも見えないのだ。
いささか残念な出来のこの映画、アメリカではNetflixで見られるようだが、日本では見られない。
久しぶりに乗ったキャセイはCAのサービスも良く、もっと長く乗っていたかった。
なにかとラッキーだった台湾旅行記はメキシコの後に。
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