Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

26年春の台湾 4 日月潭

4月11日

今朝の朝食は前日に仕入れておいた洪端珍のサンドイッチ。

 
ふわふわの薄いパン4枚の間に3層の具が挟まったサンドイッチ、ハム、チーズ、薄焼き卵の満漢もいいけど、ピーナッツバターの間にチーズが入ったのが意外だけどおいしい。

ホテルでさっと食べて、7時前に出発。
大通り沿いにはバス会社がいくつも並んでいるが、やって来たのは南投客運。

 
今日はこれから日月潭へ行くのだが、週末で混むかもと早めに到着。切符はKK Dayであらかじめ買ってあるので受付でQRコードを見せると番号札を渡された。

 
出発時間が近づいたらこの番号順に並んで、座席は好きな所に座るシステム、なかなか合理的。出発して高鐵台中に寄るとほぼ満席になったが、乗車客数はこれで管理しているのだろう。日月潭行きは思ったより頻繁にあるので週末でも座れないことはなさそう。

乗車時間は1時間40分。
途中、こんな所に?と思うような田舎にパネトーネ世界一の店があったり

こんな山の中?と思う所にある国立大学に寄ったりしながら

 日月潭のバスターミナルに到着。

この前の道を少し戻って右に折れると遊覧船会社の受付があり、階段を降りると船着き場がある。
  

 屋根から馬が飛び出している船に乗って待つことしばし、時間が決まっているようないないような、適当にお客さんが乗り込んだら出航。

台湾最大の湖という日月潭は標高748mにあるがじっとしていると暑い。
出発地の水社を後にすると風が気持ちいい~。

途中に見えるほんの小さな島は拉魯島。原住民の聖地で、もっと大きな島だったが日本統治時代にできたダムのためにこんなに小さくなってしまったとか。

これを過ぎて停泊するのは玄光寺。他の船からは続々とお客さんが降りているが、ここにはツアーで来る中高年が多い様子。

 
埠頭からは目の前の急階段を上がってしまったが、脇にはもっと緩い階段もある。これを上がった所にあるのが玄光寺。

 このお寺、1955年に建てられた新しいものだが、ここに第二次大戦中、南京から日本軍がかっぱらった玄奘三蔵の遺骨の一部が返還されて収められたのだとか。今はこの上に玄奘寺というもっと大きな寺が作られてそちらに遺骨は移されたそうだが、日本軍のやらかしたことといい、時代を考えると共産中国に返すわけにはいかなかったのだろうこととか、解説文を読みふけってしまった。

このお寺のある場所から左手の大きな部分が日、右手が月になるそうで、右手には統治時代に作られたダムも見える。

帰りは緩い方の階段を降りると、小さな売店の前に行列ができている。

 
ここは台湾中で見る茶葉蛋の有名店だそうで、見ていると皆さん結構な数を買って行く。行列はどんどん進むので自分も一つ買ってみると、看板店主のおばさまににっこりされた。おいしいけれど、コンビニで買うものとの違いが自分にはわからず。

玄光寺からの船は同じ会社ならどれに乗ってもいいらしく、また適当に出発。
山の上に見えるのが玄奘寺、さらに上には慈恩塔が見えるが、そちらにはバスで行けるらしい。

船は岬を回って水社の対面にある伊達邵に到着。

こちらの方が観光地っぽい店が多くにぎわい、貸自転車屋もいっぱい。

というのも日月潭はサイクリングが人気で、欧米人などはバスを降りた途端に自転車屋に直行している。乗っている人も見ると今は電動が多くて、ほとんど漕ぐ必要もなさそう。

湖岸にはなるほどよく整備された自転車道が伸びていて、自分はここを歩いて向こうに見える丸い建物を目指す。

湖面には魚獲りの網だろう、面白い小屋が浮かんでいる。

目指した丸い建物はロープウェイ乗り場。だけれど、なぜか入口には赤い鳥居。

 
ゴンドラは8人乗り、全長1.87㎞で8分だそうだが、結構乗りでがある感じ。

ここが最高所だろう、乾期なのか湖の端はかなり湖底が露出している。

と、もうすぐ終点かと思ったらなんと、ゴンドラはどんどん下に降りて行く。

 
勝手にロープウェイは一番高い所から湖を見るためのものと思い込んでいたが、湖の全体像を見るなら船から見えた玄奘寺や慈恩塔に行く方が良かったらしい。

ロープウェイの終点にあるのは九族文化村。

ここに入るつもりはなかったのだが、湖は見えないし入り口の高楼は立派、この先にもまた別のロープウェイが続いているので予定変更。入場料はすでに支払い済みのロープウェイ料金は引き、さらにシニア割引もあって+110元だった。

ゲートを入ってすぐに園内ロープウェイ乗り場があるので乗り込むと

下には台湾原住民の家やイベントスペースも見えるが人影はほとんどなく、途中駅もない。山をどんどん下って行くと

スペイン風の教会やらマヤ遺跡の間をジェットコースターが通るシュールな景色。
降りた先にもマヤ風の門が続いて

その先は遊園地で中学生ぐらいの子供たちがいっぱい。
これはとんだ場違いな所に来てしまった、とあわててロープウェイに戻った。


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26年春の台湾 3 さらに台中散策

4月10日 続き

温室を出たら自然科学博物館の正面から続く草悟道という緑地帯を歩く。


案内看板の通り、延々と続く長い通り。
歩道の両側に並木が続いて、台中はもう夏の日差し、気温も昼は30℃を越えているので木陰を歩けるのがうれしい。
 
途中にはえらくおしゃれな教会があったり

 
福徳廟なる金運の神様を祀る廟の脇では蒋介石がにっこりしていたり。

所々に公園があって、彫刻もいろいろ。

 
キュウキュウ鳴いているのは鳥かと思うとリス。この黒っぽい台湾リスは緑の多い所ではよく見かける。

緑道をちょっと離れて寄り道したのは審計新村。

1969年に建てられた水道局の公務員宿舎をリノベしてショップが入っていると言う所。
覗いてみると若い子向けの雑貨屋が多いが、お店を出しているのも若い子たちで、台湾は若い人にチャンスを与えるのが上手だと思う。

トイレの男女標識もしゃれている。

さらに歩いて緑道の端にある国立台湾美術館へ。

広々とした敷地に彫刻が並び、入り口の上の顔が印象的。

ここは入場無料なのでありがたく入らせていただくと、中も広々。

1階奥にはミュージアムショップとカフェがあるので、ここでまずは一休み。

 パッションフルーツソーダがおしゃれ。

展示を見に行くと日本人画家が台湾で描いた作品を並べた部屋があった。 
温泉を描いた墨絵がかわいい!台湾人画家は日本人から洋画の影響を受けたとのこと。

現在の画家たちの絵はなかなか大胆。

美術館の前からバスに乗って、やって来たのは「櫟社」。

 ここは例の宮原眼科の系列でお茶に特化した店。前回台中に来た3年前、来てみたらコロナで閉店していてがっかりさせられたが、その後復活したと知ってリベンジ。

店内はお茶にふさわしい中華風で、壁一面にきれいなパッケージが並んでいる。

そしてここにやってきた一番の目的はこれ。

 日替わりフレーバーのソフトクリーム、本日は抹茶。小さなクッキーやチョコで飾られたこれは150元(約750円)といいお値段だけれど、おいしくて量はたっぷり。最後、コーンの底には大きなシャインマスカットが一粒入っていてお腹いっぱい。

お茶屋さんに来たからにはお茶も買わねば、と香りのサンプルを散々試してティーバッグを6種類お買い上げ。するとかわいい袋に入れてもらえてこれで330元(1650円)。

 
これはほとんどパッケージ代と知りつつ、このおしゃれさに抵抗できようか。

ホテルに戻ろうと宮原眼科の前を通れば

 アイスクリーム売り場は今日も行列。
日出グループは本当に演出が上手だ。

しばらく休んで台中最初の夕食、すぐ近くの老舗、沁園春で小籠包を食べようかと思ったが、行ってみれば当然のごとく満席、最近は最低消費額もあるようで所詮一人では無理だった。
近くにはこれという店も見つからず、歩き回ってやっと入ったのがこちら。

  
近所の人が普段の夕食に来るような店で、8時閉店と思いのほか早くてあせったが

 排骨飯、おいしかった~。
台湾のこういう普通のご飯が好きだ。

そして最後は思った以上に歩いてしまった一日だったので

 足裏マッサージ、60分900元。
ここはきれいでマッサージも強すぎず上手、脚がうんと軽くなった。


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26年春の台湾 2 台中散策

4月10日

台湾では外で朝食を食べたいのでホテルでは食べない。
地元の皆さんの邪魔にはならないよう、ゆっくり9時に出発。

宿のすぐ近くには有名な廃墟ビル。その前を流れる緑川もきれいに整備され、左手に見えるのが台中一の名所、宮原眼科。

しかしこの橋の近くでは異臭がして、見るとホームレスのおじさんが何人も。昨晩の駅でも見かけたし、この後台北や桃園でも結構物乞いを見た。台湾、大丈夫か。

歩いて行くと戦前からあるだろう古い建物がまだたくさん残っている。

長崎カステラのお店があったり、歩道のミツマメのタイル文字がかわいい。

15分ほど歩いてやってきたのは第二市場。

 台中には日本統治時代に5つ市場が作られ、ここは1917年に二番目に作られたので第二市場。

中に入ると薄暗く、何本もの通路があちこちに伸びている

ここには生鮮食品はあまりなくて、衣料品やお惣菜の店が多い。平日の朝も遅めに来たためか、お客さんも少なくて閑散。

うろうろしているとお宮があって、この先は飲食エリア。

たくさん並ぶお惣菜がおいしそうで、調理場は豪快なオープンキッチン。

 ここで一番有名なのはこの魯肉飯の店だが、今日はここでは食べない。

選んだのはこちらの王家菜頭粿糯米腸。

菜頭粿とは大根餅、糯米腸とはもち米の腸詰。さらに芋粿というタロイモ餅に目玉焼きを乗せた一皿が100元。台湾元も空港で両替すると今や5円以上なので、もう何でも安い!とは感じなくなってしまった。
この一皿、どれもムチムチとした食感で、特にタロイモ餅がねっとり、おいし~。しかしどれもむちゃくちゃお腹にたまって、大根餅は制覇しきれず。

このすぐお向かいにある紅茶屋さんも有名らしく、歩いている人のほとんどがここの黄色いカップを持っている。

そこでミルクティーを頼むとたらいのような容器から豪快に淹れられたので驚いた。暑い台中ではアイスがデフォールトとみえる。

市場の中央には六角楼という戦前からの建物が残っているので上がってみた。

   ここにある模型を見ると市場の全体像がよくわかる。
ここにいた係のおばさま、こちらが日本人とわかると何か言いたそうで、ひとしきりスマホをいじって「ここは日本人が作りました」と翻訳ソフトで教えてくれた。

場内に戻ってピーナッツ粉をまぶされたお餅を2つ、餡入りとピーナッツ入りで1つ10元、うまし。

とても大きくてきれいなレンブーを買ったら1つ40元もしてちょっと驚いた。しかしこれが甘くてジューシーで、これまでで最高のレンブー。値段は伊達じゃなかった。

 市場の見学を終えたら、近くのしゃれたバス停から移動。台湾大道という大通りにはバス専用レーンがある。台中の町は大きいので、とても歩きではカバーできず、バスを多用することになる。

降りたバス停のすぐ脇にはデパートがあって、ここに新しい第六市場というのがあるので入ってみた。

 
ここはビルの中の伝統市場というコンセプトらしいが、日本のデパ地下の方が近い。開店直後だったためか人影もなく、きれいだけれどどこにも食指は動かず。

すぐにここを出たら近くの国立自然科学博物館を目指す。

  
博物館は恐竜が売りらしく、大通りからまっすぐに伸びる歩道にはたくさんの恐竜のシルエット、歩行者信号にも恐竜がいる。

 博物館は大きくて敷地も広い。

しかし今回はこの中には入らず、温室へ直行。


期待したほど花は見られなかったが、大きな温室はかっこいい。


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26年春の台湾 1 スターラックスで台中

2026年4月9日~4月16日 台湾一人旅

去年の春、嘉儀を中心に滞在したら居心地が良くて、これに味を占めて今年は台中に行こうと思いついた。
そこで航空券をチェックするとなんと、この春からスターラックス航空が成田から台中への直行便を飛ばし始めるとわかった。
以前から一度乗ってみたかったスターラックス、これは呼ばれていると確信して航空券を購入。

4月9日

午後発の台中行きに乗るべく、ゆっくりと成田空港第二ターミナルへ。
カウンターはどこかと探すとアイランドではなく、奥の壁沿いにあるTカウンター。
こんな所にもカウンターがあるとは知らなかった。

 
オンラインチェックインは済ませているがバッグドロップに少し並ぶ。
モニターにはスヌーピー。スターラックスの創業者はエバー航空でハローキティとのコラボを始めた人。エバーの創業家の4男だが後継者争いに敗れてエバー航空を脱退、自分の航空会社を立ち上げたので今度はピーナッツというわけだろう。面白い!

セキュリティーチェックと出国審査は驚くほど空いていて、搭乗まで時間があるが、プライオリティパスで入れるラウンジはどうせ混んでいるだろうとゲート近くで安上がりなお昼。

 
抹茶ソフトうまし。

時間になって乗り込んだ台中行きのスターラックスはA321 neo。

機内のインテリアは落ち着いたブラウン。ほぼ満席になったが、日本人は1割いたかどうか。

短距離とは言え座席にモニターがあって、ここにもスヌーピー。安全ビデオはスヌーピーではなかったが、名前にふさわしく宇宙船や宇宙人が登場するアニメ。
特筆すべきはヘッドセット。エコノミーでこれほどしっかりしたものは珍しい。JLのドーハ線のビジネスよりこっちの方がいいぞ。

定刻の16時に飛び立ち、せっかくいいヘッドセットなので映画を見ようと短そうなものを探す。選んだのは

 レンタル・ファミリー Rental Family

まったく事前知識なく見始めたが、日本に住み着いた売れない役者のブレンダン・フレーザーが家族代行サービスに誘われてハーフの女の子の父親になったり、かつての大スターの旅行に付き合ったりする話。
全編日本が舞台で、セリフは英語と日本語のちゃんぽん。レンタル会社社長の平岳大の英語が流暢で驚いたが、この人アメリカの大学を出ているらしい。
大スター役の柄本明のセリフも自然で違和感なし。

監督のHikariとは誰ぞやと思ったが、れっきとした日本人の女性監督。なので資本上はアメリカ映画だが日本の描写におかしな所はまったくなく、主人公の暮らす狭いアパートもいかにも貧乏な外国人が住みそうな部屋で説得力あり。
シングルマザーが娘のお受験のためにアメリカ人の父親代理を雇うという話も現代の日本をよく表しているように思う。
小品だが拾い物の映画、という感じ。

これを見始めた所で機内食が運ばれてきた。これもエコノミーには珍しく事前注文が可能で、注文していない人たちよりも先に運ばれてくる。

 選んだのは鶏照り焼き丼。練り物も乗っているのが台湾ぽくておいしく、デザートのプレスバターサンド、東京土産として最近人気なのは知っていたが、初めて食べた。ツボを押さえているね。

スターラックスはアメリカと、今年からプラハにも飛ばし始めたし、ワンワールドに加盟する予定らしい。次はビジネスに乗ってみたい。

3時間40分の飛行で台中空港に到着。
飛行機は小さいし、コンパクトな空港なので入国はあっという間。
空港から市内へはバスだが、乗り場には調べてきた303とは別の330というバスがいたので飛び乗った。
Easy Cardの残高が心配だったが、降りる時も問題なくて一安心。ところが翌朝コンビニでチャージすると500元入れたはずなのに少ない。と思ったらこのカード、残高不足の時は1回までは借金ができて次のチャージで清算するのだとか。よくできている。

このバスで台中駅まで一本だが、到着までは50分と遠い。桃園から台中までのバスでも2時間だそうなので、限られた台中行きより便利な時間の桃園行きを選んだ方がいいかもしれない。

20時過ぎに台中駅に着いたが、宿は駅から徒歩5分のキーウィホテル。

 
離れるとビルの看板が見えるが、商店街の中の間口の狭い入り口はちょっとわかりづらい。

 
1泊6000円しないこのホテル、インドネシア人のお客が多いらしくて張り紙もインドネシア語がいっぱい。

部屋は広くて、殺風景ながら必要な物は揃っている。
ただし壁が薄いらしく、外の音は聞こえないが隣の部屋の音などはよく聞こえる。
3泊までは部屋の掃除がなくて、掃除やタオルの交換はいらないが、台湾でよくあるペーパーを流せないトイレなので、これもさすがにいや。

 駅からすぐで便利な立地だけれど、このホテルの再訪はない。


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「ハムネット」&「中央アジアの手仕事」

ものすごく久しぶりに映画館で見たいものを見つけたので渋谷へ。

ごった返すインバウンドをかき分け、もうすぐなくなるらしい西武百貨店脇のシネクイントへ。

 ハムネット Hamnet

シェイクスピアの妻の話ということで興味を持ったこの映画、奥さんの名前はアン・ハサウェイじゃなかったっけ(ストラトフォード・アポン・エイボンに家がある)と思ったが、この映画の中ではアグネス。自然崇拝のちょっと神秘的な女性に描かれている。

演じるジェシー・バックリーがこの役でアカデミー賞の主演女優賞を獲ったが、終始ノーメークのような地味ないでたちで絶叫系の演技が多く、これはちょっと苦手。
画面もイギリスらしく青空など見えないどんよりした天気が多くて終始暗く、村の中はドロドロ。少し前にThe time traveller's guide to Elizabethan Englandというシェイクスピアの生きた時代の解説本を読んだが、衛生観念などない時代、この映画の画面も匂ってきそう(笑)で、時代考証は正しいのだろう。

そんな生活環境なのでペストが流行って、シェイクスピア夫妻の長男、ハムネットも犠牲になってしまう。この長男を演じる男の子が英王室のジョージにそっくり。けなげなこの子に泣かされる。

シェイクスピアは田舎の生活を嫌って単身ロンドンで芝居の戯作者を始め、そのために息子の死に目に会えなかった。その罪悪感、後悔から「ハムレット」を書いたという筋書き。このラスト30分ほど、エリザベス朝の劇場で演じられるハムレットの場面はとても良くて、シェイクスピア劇のセリフに精通している人なら作者の心情の吐露として一層心にしみるだろう。

ただしここに至るまでが先に書いたように地味で暗くて、あまり観客の入っていなかった劇場内には誰かのいびきまで聞こえてきた。
ラスト30分のために1時間半がまんしたような映画だった。

映画館を出たら道玄坂を上がると、東急百貨店本店は見事になくなっている。

 渋谷はどんどん変わる。

そしてやってきたのは松涛美術館。

「中央アジアの手仕事」という展示を見るために来たのだが、このしゃれた美術館は渋谷区立なので、シニアはたったの500円とありがたい。

 
ちょっと変わった造りの地下と2階の2フロアを使って展示されていたのは広島県立美術館のコレクション。ここがなぜ中央アジアの工芸品をたくさん収集しているのかわからないが、スザニなどの染織品は主にウズベキスタン、装身具などの金属工芸はトルクメニスタンから、18~19世紀の品々が集められている。

中央アジアは19世紀にはイギリスとロシアの覇権争いの舞台となり、その後はソ連の社会主義に飲み込まれてしまったエリア。展示されているような手工芸は消されてしまったが、その後スザニなど復活しているだろうか。

展示は撮影禁止ながら、最後の一部屋だけOKだった。

  
撮影できなかった大きなスザニはもちろん素晴らしいが、小さな刺繍袋もかわいくて

 
ロシアの銀貨を溶かして造ったという装身具がツボ。

 
イヤリングのように見えるものは重すぎるので耳ではなく、帽子などの頭飾りに縫い付けたというのが他の国にはないユニークさ。

このエリアの超マニアックなマンガを描いている森薫もイラストもちょこちょこあって、こちらは期待以上に楽しい展示だった。


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エジプトあれこれ

紙幣

独自紙幣のある国で楽しいお札チェック。

エジプトは片側が古代エジプト、もう片側はイスラム教モスクとアイデンティティがわかりやすい。

しかしどの国でもどんどん浸透するキャッシュレス、お札もいずれなくなってしまう運命だろう。


わんにゃん

エジプトの街中にやたらにいるのは野良犬。

 
アブシンベルでもギザでも当然のようにうろうろ。

が、昼間はたいていゴロゴロしているのでちょっかいを出さなければ大丈夫そう。

野良犬がいれば当然野良ネコもいっぱい。

  

が、猫好きのイスラム国のこと、野良とは言えどの子も栄養状態は良さそうだ。

 おじさんの膝の上でもぬくぬく。


戦利品

エジプト柄は豊富にあれど、土産物屋は面倒で寄り付きもしなかったのでいつもの通りほぼ消え物ばかり。

 そんな中、最後のモールで見つけたラマダーン用のランチョンマットが気に入って、パピルス柄のハンドタオルと共にお買い上げ。ちょっとしゃれたインテリアショップにあった。

スーパーではお菓子類ばかり買い込んだが、特にマームールをいろいろ買って食べ比べ。

 
マームールは中東各国に必ずあるデーツ餡入りのクッキー。中でAbu Aufはナッツなどの有名ブランドで、スーパーはもちろん、街中にも自社店舗がたくさんある。しかし食べてみれば他のブランドとそれほど大きな違いはなく、それよりHaj Arafaというコーヒー専門店のコーヒー味がおいしかった。

エジプトはハイビスカスのカルカデティーも有名だが、スーパーにはそれ以外にもハーブティーがいろいろ並んでいる。そこで3種類ほど買ってみたところ

 シナモンとレモン&ジンジャーは普通においしい。問題はクミン&レモン。これ、ティーバッグは個包装になっているのだが、箱を置いておいただけで部屋中がクミンの匂いになるほど強烈。で、飲むと塩気もあってとてもお茶としては飲めない。
そこで袋を破いてお肉にもみこんで焼いてみると大成功。次はジャガイモと炒めてみようと思案中。

ハン・ハリーリ・バザールでは乾燥イチジクとデーツを買い込んだ。

 というのもどこかのホテル・ビュッフェにこれらとアプリコットをシロップ漬けにしたものがあってとてもおいしかったから。
そこで家で水とさらにレーズンも加えて煮込んだら。

 デーツが崩れてペースト状になってしまった。しかし砂糖をまったく加えなくても十分な甘さ、ヨーグルトやスムージーに入れるとうまい。

 冷凍庫で保存中のエジプトパンと共に、いまだエジプトの味を満喫中。


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エジプトの旅 18 オールドカイロ~帰国

2月22日

一日追加のカイロ、出国便は夜遅いのでゆっくりできる。

 
さすがに充実した朝食ビュッフェには大量のイチゴ。ただしこれ、残念ながら酸っぱくておいしくなかった。

9時半にはチェックアウトして荷物をフロントに預け、ウーバーを呼んで行動開始。
エジプトのウーバーは現金払いを要求するとか悪い評判をいくつも見かけたので警戒していたが、我々は運が良かったのか、3回利用してまったく問題なし。心配したアラビア語表記のナンバープレートも意外にわかるものだ。

30分ほどでやってきたのはオールドカイロ地区のキリスト教会がたくさんある所。

 教会の前の通りは歩行者天国になっていて、カフェや土産物屋が並んで大勢の観光客で賑わっている。

少し行くと壁の下をくぐる通路があったので入ってみる。

 
するとその先に続く石壁沿いには古本を売る屋台がずらり。

途中に聖ジョージ女子修道院の小さな門があって、気になったので入ってみた。

すると建物に囲まれた小さな中庭があって、さらに正面の入り口を入ると小さいけれど由緒ありげなチャペルがあった。

聖ジョージはドラゴン退治で有名なローマ時代の殉教者。チャペルの中には聖ジョージを縛った鎖なるものもあって、これを首から下げる人が何人もいるのが面白い。

小路の先には別の教会や警備が厳重なユダヤ教のシナゴーグもあるが、我々の目指す施設ではないので元の大通りに戻る。

 
するとこれが本院だろう、大きな聖ジョージ教会と、バビロン要塞の壁が現れるが、我々の目当てはその真ん中にあるコプト博物館。

門の前に重装備の警官が何人もいてびびったが、入館料280ポンド(約840円)を払えば問題なく中に入れる。

入ってみれば中はとても静かで見学者もなく、ほとんど貸切状態。

コプトとは原始キリスト教の一派で、7世紀にイスラムが入ってくるまでエジプト全土で非常に盛んだったとのこと。多く展示されているのは発掘された6~7世紀の修道院から出土した壁画。ちょっとエチオピアの壁画にも似て、素朴な絵がかわいい。

館内は予想外に広くて、2階にはコプトが得意だったらしい布製品も多く

 
これがまたかわいい。

印象的なディスプレイをされているのはコプト語で書かれた詩編。

象嵌細工で飾られているのは立派な棺だ。

他にも展示は多岐に渡ってとても充実しているが、展示品以上に印象的なのは実は建物自体。特に天井や窓、ステンドグラスが素晴らしくて見とれてしまう。


あまりにも内装が素晴らしいので、既存のお屋敷を改装したのかと思ったが、実際には1910年に最初から博物館として建てられたとのこと。天井の一部など古い宮殿から持ってきたものもあるらしいが、素敵すぎてうっとり。

中庭も素敵で、ここは今回の旅でも一番というほど気に入った。

博物館を出てまた少し先に行くと、3世紀創建というムアッラカ教会がある。
この教会はバビロン要塞の門の上に建てられたので英語ではHanging Church。

正面の階段を上がると狭い中庭があって

 美しい入り口を入ると

 
小さな教会だが内部もアラブ風の装飾が多くてとてもきれい。
しかしここは先ほどの博物館の静けさが嘘のように大勢の観光客でごった返していて、動くのもままならないほど。

このあたり、日本のツアーでは来ないが、イエスの家族が隠れた洞窟があるとか、欧米人のツアーでは人気のようだ。
一日余分に滞在するので来てみたが、オールドカイロ、来て良かった。

教会の見学を終えたらまたウーバーを呼んで、City Starsというショッピングモールで最後の買い物。

 
とても大きなモールで店もたくさん入っているが、ほとんどはどこの国にもあるチェーン店。エジプト・オリジナルのコットンの店などもあることはあるが、観光客向けではないのでエジプトっぽい柄などはないのが残念。

フードコートを覗いてみるとラマダーン中なので客はいないが、意外に多くの店が開けている。

 
マクドナルドの値段をチェックしてみると普通のハンバーガーが55ポンド=165円とさすがに安い。

 が、高級スーパーは思ったほど安くなかった(笑)。

ホテルに戻ったら荷物の整理をして、歩いても行けるターミナルまでバスで送ってもらう。

チェックの厳しいセキュリティーを2回通って、やっとラウンジに向かうと

カタール航空の指定ラウンジは廊下の奥のさらに奥で遠い!

 
が、落ち着いたラウンジで、うれしいことに食べ物も豊富。

 お昼を食べていなかったので我々はお腹が空いていたのだ。ここでゆっくりさせていただいて

 満席の飛行機でドーハ経由、無事に成田到着。
このわずか5日後に中東の空路が閉鎖されてしまったのだから、まったく運が良かった!


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